『薔薇の木に薔薇の花咲く』の愛蔵版を特集します!
その前に「薔薇の木って?」という、お嬢さんたちのために
物語のあらすじと、蔓薔薇の香り漂う魅力的なキャラクター達をすこーしご紹介。
| ストーリー |
| 時代は、遠く大陸から軍靴の響きが聞こえ始めていた、昭和初期。 将来を約束された若き選良たちの学ぶ、全寮制の男子学校が存在していた。 彼らにとって学生生活とは約束された将来へのいわば待機期間である。 或る者は学問に専念し、或る者は独逸哲学を論じ、 そしてまた酒色に興じ放蕩三昧の日々を送る者さえあった。 主人公はそんな学校で小間使いをしている青年、日向 要。 ぼさぼさの頭に時代遅れのつましい身なりで、 黙々と校内の雑用仕事をしている要は、 選良を自認する一部の学生から小馬鹿にされる存在だったが、 時折訪れる勉学の機会に喜びを感じ、彼なりに平和な日々を送っていた。 だが或る日、要が唯一親しくしていた下級生の少年が、 小鳥の死骸を手に現れる。 骸を薔薇の根元に埋めてほしいというのだ。 要は彼の頼みに応じ、小鳥を学校の裏庭にある薔薇の元に葬る約束をする。 立ち枯れの古木に瑞々しい蔓が幾重にも絡んだその蔓薔薇は、 要の丹精の甲斐あって学校には不似合いなほど艶やかな花をつけており、 哀れな小鳥の墓には相応しいように思われたからだ。 だが、少年との約束を果たそうと裏庭を訪れた夜更け。 要は背後から音もなく近づいてきていた何者かに薬をかがされ、昏倒する。 そして要は、そのまま何者かによって無理矢理犯されてしまう――。 数日後、要と懇意な生物教師・月村の手元に、 要が陵辱されている現場を写した幾葉もの写真が届けられる。 差出人の名は、「花喰ヒ鳥」。 暴行の事実を知った月村は憤り、要は月村に勧められるままに、 謎の人物「花喰ヒ鳥」を探しはじめるのだが―― 事件の日以来、どういうわけか要に対する態度が露骨に変わった、 幾人かの学生達がいた。 つる薔薇の影に佇む、「花喰ヒ鳥」を名乗る青年の存在。 そして下級生の行方不明事件の発覚。 怪しげな出来事が絡み合う中、やがて要は、 幾人かの学生達が自分が犯された現場を目撃していたり、 その事実を耳にしていたことを知る。 動揺する要に、月村は囁く。 辱めを受けた事実を漏らさぬ為に、彼らを要と同じ目に遭わせればいい、と 尊敬する師、月村の勧めにしたがって暴行の事実を知る学生たちを陵辱し、 月村との信頼関係を深めていくのか。 それとも、月村から離れ、彼らとの間に新たな関係を築いていくのか。 要は、重要な選択を迫られることになる…。 要を陵辱した「何者か」とは誰なのか、そしてその目的とはいったい…? 黄昏の裏庭に薔薇が一輪、ほとりと落ちる…。 |
次のページでは、キャラクターについて紹介するよ。
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