?「忘れ物もないし、準備はOK。転送お願いします。」
??「わかったわ。アンリ君とリナちゃんの事、よろしくお願いします。島は危険な場所でもあるから、プリムラちゃんも気をつけて。」
プリムラ「任せて下さい。危険な場合はちゃんと逃げるから大丈夫ですよ。そのために、無理を言ってこの腕輪を作ってもらったんですし。」
プリムラと呼ばれた少女は、腕につけた簡素な銀の腕輪を見せながら、女性の言葉に笑顔で頷く。
??「転送の腕輪があるからと言って確実に逃げられるとは限らないから、油断してはいけないわ。
では、転送を開始しますよ……。」
そう言うと、女性は詠唱を開始する。
詠唱が始まると、プリムラは目を閉じてじっと終わるのを待つ。
詠唱が終わると、プリムラの身体が淡く輝きながらゆっくりと浮き上がり、そのまま消えてしまった。
――――――――――――――――――――――
足が地に着く感覚を感じ、プリムラはゆっくりと目を開く。
目の前には、見覚えのない景色。
……の中にいる、見覚えのある少年と少女の姿。
――――――――――――――――――――――
遺跡外での用事を済ませ、遺跡の中に入ろうとしていたまさにその時。
私たちの前に、見覚えのある少女が突然現れた。
- アンリ「ぷ、プリムラ!?どうして此処に……??」
- リナ「プリムラさん……??」
プリムラ「そんなに驚く事はないでしょう?2人で抜け出したら誰かが追ってくる事くらいは予想していたのではないの?」
- アンリ「追手が来るのは予想はしていたが、10日も経った後という事と、来たのがプリムラだった事は予想外だったものでな。」
そう言ってプリムラが見せた簡素な銀の腕輪には、確かに強い魔力が感じられた。
- アンリ「こうして、私たちのすぐ近くに転送できるほど細かい居場所が特定できていたのなら、わざわざ時間をかけてそんなものを準備する必要もなかったろうに。」
- アンリ「ちょっと待て。もしかして、プリムラも捜索に加わるつもりなのか?ダメだ、危険だから連れて行けないから、帰れ。」
島の探索に連れて行ったところで足手まといにしかなりそうにないから、連れて行くわけにはいかない。
プリムラ「別に連れて行ってくれだなんて頼むつもりはないわよ?」
- アンリ「あぁ、そうか。よかtt」
- アンリ「ちょっと待て。まさか、1人で探しに行くつもりか!?」
プリムラ「どうして驚いているのかしら。合流して一緒に捜索するより、二手に分かれた方が効率がいいでしょう?」
- アンリ「効率がどうこうという以前に、此処は危ない場所だとわかっているのか?」
プリムラの危険を察知したり判断したりする能力は高い。
逃げるための手段も、転送魔法が使えるのなら大丈夫だろう。
それを見越して、アルメリアさんも、他の人たちもプリムラが此処へ来るのを許可したのだと思うが……。
- アンリ「それでも、此処は危険だから、私はプリムラが城に帰ってくれた方が安心できるのだが……。」
- アンリ「くっ、それは困るが……。」
あと、公王陛下やアルメリアさんから預かってきたものもあるから。」
そう言ってプリムラは、私とリナに簡素な指輪と小さな革袋を渡してきた。
プリムラ「直接会って報告や相談をする必要があれば、適宜って事で。じゃあ、お互いがんばりましょうね。」
そう言ってプリムラは私たちとは別の方向に消えていった。
- アンリ「もう行ったのか。そんなに慌てる必要もないだろうに。」
- リナ「一刻も早く会いたいから、急いだのではないでしょうか?」
- アンリ「ふむ、そうなのだろうか……。」
- リナ「7年前、お2人がいなくなった時も、プリムラさんが一番寂しそうにしてましたし……。」
年が離れてはいるが兄妹仲はよかったし、やはり兄と姉に会いたいという気持ちは今でも強いのだろうか。
- アンリ「プリムラたち兄妹を一刻も早く会わせる為にも、私たちも捜索を急ぐとするか。」
- リナ「はい、兄様。」








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