憑神たちのキャラ造型は愉快だが、主人公は不愉快だ。理由があることとは言え他者に厄をなすりつけるような奴なのに、やたら周囲から「真面目」「完璧人間」「出来たお人」と絶賛されるのが気に喰わない。
幕末の変化についていけない御徒士の苦悩は興味深いが、江戸二百五十年を太平を無為にむさぼった腐った時代と切り捨てているのが許せない。まあこれは、私が極端な江戸びいきなせいもあるが。
そういった細かい点を除けば、「人間が生きる理由」を堂々と描ききったラストは爽快だし、好きだ。それでもやっぱりちょっと引っかかってしまうのは、私がリアリストだからかもしれない。理想に殉じる人間というのは、正直自己満足の馬鹿だと思います。
美川べるの『ストレンジ・プラス』(7)
『ストプラ』は彼女の最も長く続いている連載作品(4コマ除く)だが、いや、安定して笑わせてくれる。岡田あーみんのセンスを現代風に、よりスタイリッシュに洗練し、さらにオタ風味で仕上げてフタをしないままレンジでチンした感じ、と言えば未読の方にも伝わるだろうか。無理か。
今巻では新キャラ・堀口さんの「ギャグマンガに向かない体質」と、アホの不良・菅野&真意不明の部下・羽井のコンビが大変ツボに入った。最高の智者が生み出すアッタマ悪いギャグでリラックスしたい人にお勧め。
最近は本を買いすぎないよう本屋に寄るのを控えているのだが、今日は『21世紀少年』を買って帰ります。あ、でも、『ねじの回転』(ヘンリージェイムズの方)と『ノーチラス号の冒険』もついでに買おうかな。ダメじゃん。








