■EPISODE-01 「流星のごとく…」
【STORY】
古き貴族連合艦隊とヴェッティ率いる新貴族連合艦隊との大決戦。
新貴族艦隊の勝利、その後ヴェッティは神聖帝国を樹立。
だが、それは圧政の始まりにすぎなかった。
そしてそのヴェッティ政権打倒の為に立ち上がったのが、ミシェル率いる人民軍である。
彼らはある日、領土艦の合併が行われる 貴族同士の結婚式に潜入し、領土艦の争奪に成功するが、神聖帝国軍の追撃にあってしまう。
ミシェルが絶対絶命に陥ったその時、そこに一筋の光が…!?
脚本:米村正二 / 絵コンテ:大原 実 / 演出:大西景介 / 作画監督:長浜寛治 

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今期期待の新作アニメのひとつ『ガラスの艦隊』が、4月4日深夜ついに放送開始となった。
OPはなく、ミシェルの語りと重厚な音楽、意味深な映像とともに物語が始まる。大河SFドラマの冠に相応しい幕開けだ。
場面は、ヴェッティ率いる神聖帝国軍と貴族連合艦隊の艦隊戦へと移る。
指示を仰ぐ部下に対し、「見えたよ」のセリフとともに無意味にバラを投げるヴェッティ。
すごい、このシーンと石田彰氏の声だけで、もうヴェッティ様がどういうお方かわかってしまう。もうヴェッティなどと呼び捨てにはできない、さすがは自ら皇帝を名乗る者のカリスマ性である。
時は流れ、今度は領土艦同士の大規模な結婚式が描かれる。
特筆すべきは、新郎新婦を運んでくる御輿だの、貴族らしく派手に展開する式場のギミックだのが、全て下位層の人民による人力だということだ。さっきの艦隊戦では砲弾の装填も完全に手作業で行っていたし、もしやこの世界では人力が主なエネルギー源なのか。もしかすると戦艦そのものの動力も全て人力だったりするかもしれない。一隻につき1000人くらいで自転車こぎ。うわあ大変だ。
そんなかあいそうな人民たちを救うべく、降臨したのが我らがミシェルと人民軍である。
ミシェルの煽動により見物席にいた人民たちまでもが反乱に加わり、その場はさながらフランス革命のような有様に。首尾よく貴族どもを縛り上げ、領土艦を制圧したはいいものの、実はこれは全て人民軍――ミシェルをおびき出すための神聖帝国軍の罠だった。
慌てて脱出を図るミシェル。ここでどういうわけか颯爽と馬車登場。宇宙戦艦が建造できる文明レベルなのに、普段の足は馬車かよ!!
恐るべき神聖帝国軍艦隊を率いるのはマコネ様だ。
あの、この外見でしゃべりがオネエって、もはやサービスとしか思えないんですが。素敵すぎ。
こんな愉快なマコネ様でも、攻撃の手は容赦がない。切羽詰ったミシェルは、付き人二名を残し全員を退避させた上で、「ブレスレット」(磁気嵐のようなものだろうか)を利用して逆転を試みた。
だが抵抗もむなしく、マコネ様に追いつめられ絶体絶命の危機に陥るミシェル。もはやこれまでと、部下たちの命と引き換えにわが身を差し出すため艦外へ出る。
そこへ、突如宇宙空間を切り裂いて、流星のごとく現れた謎の戦艦があった。
それこそが、ミシェルの運命のパートナー・クレオが駆る"ガラスの戦艦"だったのである。
――という、非常にいいところで次回へ続く。
………ちょっと待て。
もしかしてこの宇宙空間、普通に空気がある?
降伏の意思表示に花火を使っている時点でもしやと思っていたが、領土艦はドームらしきもの等もなく全体的にむき出し状態だし、髪はさらさら風になびいているし、「大気がある宇宙」ということなのだろうか。SFではたまに見かける設定ではあるが。
それにしても、上に挙げた宇宙観といい、ギャップが半端でないアナログ文明具合といい、なんと濃ゆい世界であることか。
そのため、ストーリー的にはシンプルなはずの第一話が、ぎっちぎちに濃く仕上がっている。深夜に見ると、そのインパクトが脳にしっかり焼き付いてしまうほどだ。実際、戦艦の機関室らしき場所で延々と大判焼きを焼く夢を見てしまったことは内緒である。
SFの世界にアナログの概念を持ち込むこと自体は前例が少なからずある。しかしこの作品、その成分というか割合というか、それら全てが加減というものを知らない。そのため、単なるSFとアナログの融合が、この作品独自の個性にまで昇華されているのだ。
これでもまだまだツカミに過ぎない。特にストーリーに関してはまだ動き出してもおらず、その一端が垣間見えたばかりなのだ。
今回はほとんど出番がなかったが、次回からはいよいよ主人公クレオが登場し、それに伴いキャラクターも増えて濃度はますます上がると思われる。そのキャラたちが、今度はどんな手段で我々の度肝を抜いてくれるのか。今後が実に楽しみだ。(C)2006 GONZO/「ガラスの艦隊」製作委員会