DVD第2巻 ネガティブパックジャケット
社会問題のひとつとして取り沙汰されて久しい「引きこもり」に焦点を当て、衝撃的な人間描写等で物議を醸し、また多くの賞賛を浴びたこの作品。その最終話はこれまで以上に魂のこもったものとなったようです。
今回は24話を熱演しきったメインキャストの皆さんのコメントをお届け。最終話を観る前に是非チェックしてください!
―半年間の収録を終えてのご感想をお願いいたします。
小泉豊さん(以下小泉)
「佐藤達広役をやりました小泉豊と申します。半年間を振り返って…すごい、あっという間でしたね。思い出すことが出来ないぐらい、いろいろなことがありました。牧野さんと一緒にマイクの前で号泣してみたりとか、崩れ落ちそうになったりとかいろいろね。
こんな貴重な、充実した半年間という時間を、この『N・H・Kにようこそ!』という作品で過ごせたことはとても幸せだと思います」
牧野由依さん(以下牧野)
「24話、すごく駆け足で来たような気がします。ほんとにこの作品には、マイクの前で素直な気持ちでお芝居をすることや、体当たりでいろんなことに挑んでいくことを教えられた気がします。このスタッフさんやキャストさんと一緒にお芝居することが出来て、楽しかったです。
・・・あ、私、最初に名を名乗らなかったんですけど!! (一同爆笑)」
阪口「牧野由依で〜す」
牧野「はい(笑)」
小林沙苗さん(以下小林)
「小林沙苗です。瞳は、ほぼ(全話)出てたと思うんですけど、一言だったりとか、全然セリフがなかったこともあるんです。なので、瞳を演じるということも楽しみながら、いち視聴者として、主人公の佐藤君を見守っていました。
実は、ずっと佐藤くんを最悪な奴だと思ってたので・・・(一同爆笑)、このまま彼が何も変わらずに終わっちゃったらどうしようと不安だったんです。でも最終回で、やっといい男になってくれたかなと思いました。ホッとしてます!」
早水リサさん(以下早水)
「小林恵委員長役をやりました早水リサです。レギュラーだって聞いてたんですけど、なかなか出ないな・・・って待ってて。出たらすごいしゃべりまくりだわ重い話だわで、私の役も大変だったんですけど、自分が出るまでやって来たみんなすごいな、こんな重い話みんな毎週頑張ってたんだーって思いました。最後は私も私の兄も救いがあって、私自身も救われました。
現場は、年代が結構バラバラな割りに和気藹々としてました。重い話だからこそ、皆で"ああなんじゃないの、こうなんじゃないの"って言いながら出来たのがよかった、かなと思います。特に主役二人は最後とかすごい大変で! ほんとに24話お疲れ様でしたと言葉を贈りたい!」
阪口大助さん(以下阪口)
「山崎薫役・阪口大助です。そうですね、僕も本当あっという間で。僕はありがたいことに一話から最後まで出させていただいて、途中北海道帰っちゃったりもしましたけど、次の週から普通に(出てきて)ねえ。あんなにカッコよく帰ったのにね」
佐藤「僕阪口さんと別れたくない・・・」
阪口「・・・って言うんですよ小泉君が(笑)。これはなんか、まずい方向に走るとまずいんじゃないのって(笑)。
でもまあ、こんなこと言うとおっさん臭いですけど、フレッシュな感じが現場のそこかしこから漂ってきて、僕ももっと若く頑張っていかなきゃいかんなと、若い気持ちを取り戻せたような気がします。あとお腹が鳴る人がね、お腹に猛獣を飼ってる人がいますよね(牧野笑)。この人が中でもフレッシュだったと思います。合言葉はフレッシュで! 半年間、本当に楽しかったです」
宍戸留美さん(以下宍戸)
「プルリン役の宍戸留美です。とは言っても、ほとんど毎週出させてもらってて、こんなにひとつの作品でいろんな役をやらせていただいたのは初めてで、凄く勉強になった作品なんですよ。男の子役がずっとやりたくって、トロトロくんでその夢が叶いました。
半年間ホントあっという間だったんですけど、最初にやらせてもらったのがプルリンの歌の方だったので、キャラクターがあまりよくわからず・・・でもキャラ設定がものすごくちゃんとしてて。歌も凄く評判がいいみたいで、アルバムを聴くのが楽しみです。半年間本当にありがとうございました」
―最終回の収録についてのご感想など。
小泉「僕は、1話から24話通して一つの物語だなとずっと思ってて。オーディションの段階で原作を読ませていただいた時から、この最後のシーン、主人公の佐藤君が何を考えてこういう行動に出たんだろうということがずーっと引っかかってたんですよ。24話までたどり着いて、やっとちょっと、『あ、こいつはこういう奴だったのか、引きこもりですけど、引きこもりなりに熱くなれるものがあったんだな』と、そう感じましたね。
23話が個人的にはものすごく感情の山場で、ここに来るまでは全くなんともなかったんですが、牧野さんとお芝居をするうちに崩れ落ちそうになる瞬間がありました。だから今日はどうなっちゃうんだろうって思ってたんですけど・・・ある種楽に、すっと佐藤君が助けてくれたような・・・。
佐藤君だけではなくて・・・最初のお話自体そうだったんですけど、佐藤君がたった一人で話の中にいたんですが、そこに阪口さんであったり宍戸さんであったり小林さんであったり、早水さんであったり牧野さんであったり、一緒のお話の中で輪になった瞬間、だんだん僕の中で波みたいのがわかってくるっていうのがあって。皆で一丸となりつつ前に進めて、なんか少し人間として成長させていただけた作品なんじゃないかなと思いました。
最後まで見ていただけた人が、この思いを感じるかなあと・・・見た人があったかくなってくれればいいなあと思います」
牧野「お芝居をしていて、22話くらいからですかね・・・テスト・ラストテスト・本番というこの三段階を踏むのがほんとに辛くなるほど、後半のストーリーでは毎回本気でぶつかっていってたんです。
はじめは岬という役がどういうものなのか・・・彼女は何を考えてるんだろうとか、結構掴みきれてない部分というのが正直あって、それはこの作品自体が佐藤の主観で描かれてるからというのも大きかったと思うんですけど。でも、彼女は彼女なりに真っ直ぐで、例えば佐藤に対して謎めいた部分を見せてるのも、必死になって佐藤を助けようとしているのも、すごく不安でしょうがないのも、全てが彼女の本当の姿なんだなっていうのが後半になるにつれてだんだんわかってきて。
はじめのうちは自分の中でイメージを作り上げて、本番でお芝居をして収録をするっていうのが定番になっていたんですけど、ラスト2本くらいですかね、このお芝居は現場の小泉さんとの掛け合いで決めようって、そういうのも出てきて。今日とかも出たとこ勝負みたいな(笑)。小泉さんがこういう風に出てきたら私もこういう風に返そうみたいな、自然な感じで楽しみながら収録できました。そんな風に、楽しむことも教えてくれた作品だなと思いました」
小林「この作品は、私から見て『どうして? どうして?』の連続でした。キャラがそれぞれに弱い所を持っていて、さらに見事なまでに深みにはまっていく・・・なので、『どうしてそこにいっちゃうんだろう、そこで間違わなければ幸せになれるのに』と、じれったい思いがずっとあったんです。でも、最終話はそれがなかったというか。佐藤君がやっと体当たりでぶつかっていって、『そうだよ、そうすればよかったんだよ』と共感できる、希望の持てるラストだったなと思います」
早水「私は毎回出てたわけじゃなくってちょこちょこお邪魔してたんですけど、続きとかすごい気になってて、別の現場で阪口さんにあった時に『今どうなってるんですか!?』って聞いたりしてました。
この作品ってそれぞれのキャラクターが、それぞれ弱い部分を持ってて。多分見てる人たちって、どれかのキャラクターのどっかの部分で『アイタタ』って思う部分があると思うんですよね。なんかちょっと覚えがあるとか。それを一話からだんだん段階を踏んでいって、最後佐藤君と岬ちゃんが本気ですごいぶつかり合いをするじゃないですか。私としては『あ、そうまとまったのか、それもアリだな』って思ったりしたんですが、オンエアではそれをまたどう感じるのかなっていうのがすごく楽しみです。皆さんにも私達と共に楽しみにしていただきたいと思います」
阪口「皆さん良いことを言われていたので簡潔に・・・"山崎はちょっとだけ幸せになりましたとさ"!
・・・やっぱこれだけじゃダメですか(笑)。
あの・・・なんかいいですよね。口で言うのは難しいんですけど、そういういい空気を作れていた現場で。口先だけじゃなく、皆ちゃんとキャッチボールできてた現場だと思いました。みんな真面目ですからね。その厳しさが最終回までちゃんと出て、変な馴れ合いにならなかったのが良かったと思います」
宍戸「初めて二人(小泉&牧野)の芝居を聞いた時にびっくりしたんですよ。あんまり聞いたことがないような芝居だったので。今日とか先週とかもものすごく心が動いて、しゃべらない部分とかもぞくーっとしたり、由依ちゃんカワイイって思ったり(一同笑)、すごいなあと思いました」
―ファンの皆様に一言お願いします。
小泉「ぶっちゃけて言っちゃうと、ちょっと声優を離れてた時期がありまして。復帰第一作がこんなすさまじい役で。ほんと役者を10年20年やってても、こういう役には出会えるかどうかわからないというぐらい人間そのものを描いている作品というか、この佐藤君という役をやらせていただいて光栄だと思います。
音響監督の塩屋さんには頭が上がらないくらい感謝してますし、監督の山本裕介さん、脚本の西園悟さんにもお礼の言葉を言いたいし。キャストの牧野さん、小林さん、早水さん、阪口さん、宍戸さん、各話に登場したゲストの皆さん。皆さんからすごいエネルギーをいただいて、すばらしいなあ、負けないようにしなきゃなあと純粋に思いながら24話、走り・・・抜けられたかどうかわかりませんけど、走り抜けようともがいてきました。この作品を通して、佐藤達広を通して、見終った人々のなかに残るものがあればいいなと思います
先ほど牧野さんが言ってた『あまりセリフを決めないで来よう』というの、全く僕も同じことを考えてたのですごい不思議でしたね。嬉しいと言うか楽しいと言うか、お仕事をするのがこんなにも幸せだということに気づかせてくれた素晴らしい現場であり、作品であったと思います」
牧野「作品自体は本当に重いと言うかすさまじいと言うか、後半に行くにつれて胸が締めつけられるような痛みを感じる深い作品なんですけど、現場は本当に優しい方たちばっかりで・・・」
早水「・・・これはどんな飴ちゃんとかをあげればいいんだろ(一同爆笑)」
牧野「時たま感じるトゲとかも心地いい感じで(笑)、私は刺された事ないですけど、小泉さんが刺されキャラみたいな」
小泉「・・・俺だけじゃねえか(笑)」
牧野「出てない時(出番じゃない時)はみんなで会話とかしてて、和気藹々とした現場ってこういうのを言うのかなって感じでした。それが作品の端々に出てるかどうかはわかりませんけど、セリフの掛け合いなどからそういう現場の雰囲気なんかも感じ取ってもらえるんじゃないかなって思ったりもします。なので「重いからやめた」なんて言わずに、是非最後まで一緒に楽しさを分け合ってもらえれば嬉しいなと思います」
小林「この作品はリアルな現代社会を描いているなと思っていて、汚いところも含めて表に出していくのは、演じる側としても入り込みやすかったし、演じがいがありました。
ネガティブな要素がたくさんあるのに、こんなに楽しい作品として見ることが出来るのはスタッフさんの力等もすごく大きくて、素晴らしいプロの技というものを見せていただいたと思ってます。ほんとにこの作品に関わることが出来て幸せです。応援してくださった皆さんありがとうございました」
早水「小泉君が、ずっと自主稽古をやってたんです、収録前に。それをみんな知らなかったんです。収録が始まるよりずっと前の時間に、音響監督さんに『今から行っていいですか』って連絡をして。
小泉君ももちろん凄いし、付き合うスタッフさんも凄いじゃないですか。役者だけじゃなくスタッフさんも、一丸となってこの作品を愛して、私達も主役の人にそこまでされちゃあ下手打てねえっていうか(笑)。頑張るしかないっていうのがあるじゃないですか。向こうが本気でぶつかってくるからこっちも本気で返すみたいな。
話的にはわーって笑えるところもありながら、ぽそっと言ったことが凄く重かったりとか、そういうところが難しかったりする作品ではあったんですけど、皆で本気でぶつかりあった作品なので、見てる方もそれを感じつつ、引きこもり星人スーツを着て見て頂きたい!
楽しむところは楽しんで、考えるところは考えて、でも重い作品だからこそあまり何にも考えないで見て欲しいところもあったりとかします。楽しんで見てください」
阪口「とても楽しかったです! んでもって結構重かったです。ところどころ自分自身にもちくちくちくちく刺さるところがそこかしこにあったりもしましたが、全員がこの作品でそれぞれの一番いい着地点を見つけることが出来ました。なので、これを見てちくちくちくちくする心当たりのある方、彼ら、彼女らを見習って自分なりの着地点を探ってみてください。悲劇的な着地点は我々には似合わないと思います。きっといい方向に転がると思うよ! そんなとこで!」
宍戸「ラジオじゃないんだから・・・(笑)」
宍戸「私はプルリンがすごく気に入ってるので、暗くなった時はみんなでプルリンの歌を歌って元気になってください。CD買ってね(笑)」
―ありがとうございました!

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